第410話 令和6年能登半島地震の災害支援
皆さん、こんにちは。教育支援室の城尾です。
コロナ禍も緩和された新年を迎え、多くの方が楽しいお正月をご家族と過ごされていたのではないでしょうか。
私は1月1日自宅にいて、久しぶりに会う息子と話していた矢先に、携帯電話から緊急地震速報の音が鳴り始め、何事?と思って携帯を見てみると身体に感じる程度の揺れが発生しました。令和6年能登半島地震の発災の合図でした。
私は、被災地の皆さんと支援に出向く支援者の無事を祈るだけでしたが、1月3日に「被災地支援に行けるようだったら来てほしい」と声がかかり、色々迷いましたが看護本部長から許可をいただき、自分にできることをやっていこうと、1月6日7日の二日間に石川県珠洲市へ災害支援に行くことになりました。
石川県に被災地支援へ
1月5日に福井県まで行き、23時30分に車でメンバーを乗せて1時に丸岡インターを出発しました。高松パーキングで最後のトイレを済ませ、ここからは断水のためトイレが使用できません。深夜ですがアドレナリンが出ているので全く眠くありません。高速道路も徳田大津インターまでしか通れなかったので、そこから下道です。一気に道路の亀裂が目立って、車のスピードも慎重になってきます。後方からくるメンバーに道路状況を共有しながら、何とか5時40分には災害拠点となる「珠洲市健康増進センター」に全員無事に到着しました。
日赤チームにDMAT、HuMA、ピースウィズジャパン、福井県、など様々なチームが集まっています。朝の集合ミーティングを行い、いよいよ支援開始です。私たちのチームは、情報が入ってきていない避難所へ出向いて被災状況や必要な支援は何かを調査する役割が与えられました。
本来、車で10分ほどの場所でしたが、道路状況がかなり悪くパンクしないよう注意しながら移動した結果、30分以上かけてやっと1つ目の避難所に到着しました。
避難所の多くは小学校や中学校など教育機関の教室・体育館が役割を担い、200名から500名の被災者が避難されている状況で、ライフラインは上下水道が使用できませんでしたが、所々で電気は使用できる避難所もありました。断水のために当然トイレを使用することができず、仮設トイレもまだ十分ではなかったので衛生的に問題がある避難所がほとんどです。そんな中で、体育館には既に段ボールベッドや布団が敷かれている状況でした。
土足のまま使用されていて、休めるはずの居住区域の環境を整えるのが難しく、身体的にも悪影響であることはすぐに判断できました。
避難所では炊き出しが始まりだし、1月で翌日から大雪の予報も出ていたので、やっと暖かいものが食べれるようになりましたが、まずは環境を整えていかないと食中毒や他の感染症が拡大して、災害関連死を増やしてしまうことに繋がります今できることからはじめなくてはいけません。私たちは避難所の現状をまとめ災害対策本部に報告して必要な資機材をあげていきました。
また、避難所として登録されていない「自主避難所:被災者が独自で集まって避難所として使用している場所」が多くありますので、一軒ずつ周って使用されている人数と年齢、病気やケガの有無、衛生環境状況、必要な物資などを聞きとり、本部に報告して避難所としての登録作業を行いました。
被災地ではライフラインやインフラが整っていない中、様々な支援物資が長い時間をかけて入ってきています。台湾のチームも支援に来てくれていました。本当にありがたいです。
でも、復興はまだまだ先です。これからです。
私たちにできる被災地住民の復興支援を、できることからコツコツと支援できればと考えています。
そんな中、被災地の方々が道で出会う度に
「ありがとうございます」
と頭を下げて挨拶をされます。
身が引き締まる思いと胸が熱くなり、「がんばろう!」と逆に元気をもらえました。
最後に、今回の地震災害で被害に遭った皆様に心からお見舞い申し上げます。
一日も早く元の生活ができることを願っています。
広報の木村です。
ツカザキヘルスラボにて、城尾部長の災害に関するコラム記事を更新しています。
ご興味のある方はぜひご覧ください。
(画像クリックでページに飛びます)
もしも地元で災害があったら?
姫路で備える防災計画
災害に備える住まいのススメ
姫路で災害から命を守るために
現役看護師が選ぶ!日頃から準備するべき5項目
ツカザキ病院と
お友達になりませんか?
ツカザキ病院とLINEでお友達になると休診案内やお役立ち情報、市民公開講座開催情報等々、最新情報をお届けいたします。
タップして
ツカザキ病院を
友達追加してください