第105話 看護部長のつぶやき29「hands on care」

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第105話 看護部長のつぶやき29「hands on care」

~看護部長が看護にかかわるさまざまな「気になること」を不定期につぶやき、発信するページです。~


皆さま、こんにちは。河本智美です。

あっという間に11月も終わりですね。(毎月同じフレーズを書いているような気もしますが・・・。) 
当院の新人看護師は、夜勤の練習をしています。慣れない不規則な生活で、体調を崩さないようにしてくださいね。
 
さて、先々週は東京に出張していました。東京に行くときはいつも看護雑誌の気になるページをコピーして新幹線の中で読んでいるのですが、多忙でコピーする時間がなかったので、一冊の本を手に取り新幹線に飛び乗りました。
本は数年前に当院でもご講演くださいました中島美津子先生の「『患者』になって再確認!看護師でいられて本当に幸せ」です。
160ページ程度の薄い本でしたので東京に到着前に読み終えました。エピソードの中に「『様子をみましょう』の地獄」という章があって、筆者は頸椎ヘルニアの術前であらゆる鎮痛剤を使用しても耐え難い痛みに襲われている場面です。
 
~たまらずナースコールを押す。ほどなく看護師が来る。看護師は「どうされましたか?」とても優しい口調。
私「痛み止めって、他にないですよね・・・」看護師「そうですね。さっきの薬から、まだ1時間しかたっていないからもう少し様子をみましょうか」判を押したような回答・・・・。
「様子をみると看護師は簡単に発していたが、いかに残酷な言葉だろうか・・・。」「“様子をみる”ってどういうことよ~~~!この嘘つき!」と言いたくなる。
意識を消してしまいたいほどの痛みの患者に、その言葉は“投げ出された感”を与える。実に残酷だと思った。
まるで「今はまだ痛み止めは使えませんから、次に使える時間までは何もしません・・・」というように聞こえるからだ。
~別の看護師は「薬を使えないとわかっているけど、何とかならないか」という患者の心理をちゃんと理解してくれた。
~まずは、ちゃんと共感してくれた。「そっか・・・、そんなに痛いんですよね・・・」「どのへんが一番痛みますか?しびれは?」そう言いながら、優しく私の身体に触れ、痛みの部位を確認しながら痛みを“共感”していく。
看護の醍醐味である“hands on care”が、これほど力を発揮するとは、自分が体験して初めてその偉大さに気がついた。「
看護」という文字が「手」と「目」からできていて、こんなにも「手」というものが大事であるとは・・・と痛みにもだえながらも、心が震えるほどの感動を覚えたのを今でもはっきり記憶している。~
 

「hands on care」と「受容と共感」。安易に口にする言葉ではありますが、行動するのは難しいと思います。多忙な日常業務の中の一瞬一瞬の場面に「看護」は存在します。
東京駅で人が行きかう雑踏の中、実践を振り返り「様子をみましょうね。」と患者様によく言っていた自分を思い出し反省しました。

の本は図書室においておきますので、気になる方はぜひ手に取って読んでみてくださいね。何か心に残ると思います。(p_-)

引用参考:中島美津子「患者」になって再確認!看護師でいられて本当に幸せ ㈱日本看護協会出版社

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