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第156話 日常のひとこま23「戴帽式」
~師長・副師長・主任Nsが 日々あふれている「日常ひとこま」 を不定期につぶやき、発信するページです~
初めまして、SCUの有本です。
2019年もあと2週間をきりましたが、いかがお過ごしでしょうか。私は、子どもの冬休みにインフルエンザ予防、大掃除やおせちなど考えながら過ごしています。2019年は、年号が平成から令和に変わり、新しい時代の幕開けとなりました。それとは反対に、自然災害が多く悲しいニュースもたくさん耳にしてきました。悲しいニュースを聞くと生きている事に感謝します。毎日を慌ただしく家事や育児しながら生活をしていると、1年があっという間に過ぎていきます。仕事中に、「有本さん〜ぼちぼちしてるよ。」と外来に来られた患者さんから声をかけてもらい、元気を頂き仕事の糧となり仕事が励みます。
私は小さい頃にナイチンゲールの絵本を母からもらい、読んでいました。母はとても厳しいですが、仕事が大好きなのが幼い子どもながら感じていました。私はそんな母に憧れ、看護師を目指しました。目標は今でも母みたいな看護師です。母が看護師として現場から離れたのが平成元年でした。そして、平成に看護師になったのが私です。そして、令和になり先日姪が戴帽式を迎えました。その戴帽式に母と一緒に参列しました。あの厳粛な場所で時代が変わっても変わらぬナイチンゲール誓詞を聞きました。
われはここに集いたる人々の前に厳(おごそ)かに神に誓わん
わが生涯を清く過ごし、わが任務(つとめ)を忠実に尽くさんことを。
われはすべて毒あるもの、害あるものを絶(た)ち、悪しき薬を用いることなく、また知りつつこれをすすめざるべし。
われはわが力の限りわが任務の標準(しるし)を高くせんことを努(つと)むべし。
わが任務にあたりて、取り扱える人々の私事(しじ)のすべて、わが知り得たる一家の内事(ないじ)のすべて、われは人に洩(も)らさざるべし。
われは心より医師を助け、わが手に託されたる人々の幸のために身を捧(ささ)げん。
100年以上もまえに謳われたものなので、現代にそぐわない部分もあると言われています。何十年ぶりかに聞き、初心を思い出させてくれる一時でした。横を見ると私の戴帽式より優しい顔で孫を見ている母がいました。孫まで看護師になるなんて先輩としてどんな気持ちかなと。
私は、並んでいる学生を見ていると凛とし、初々しい姿。そんな姿を見て先輩として何を教えてあげられるかを考えていました。いつの時代も変わらぬ看護とは、『患者に寄り添う』ということではないかと私は思っています。
医療、看護を取り巻く環境は日々変化し、その中で高度な技術・知識も必要になってきます。しかし、その基は患者に寄り添う看護の力です。看護師は、医師とは違い薬も処方できません。だからこそ看護の力で、心の支えとなり病から回復を助ける仕事だと思います。基本はシーツのシワをのばし、換気をする、身体を清潔にする。全ては、患者さんの気持ちよくなったという欲求を満たし、元気になろうと心の支えに繋がると思います。どのような方法ですれば1番安全で安楽かなと、皆で知恵を出し話し合う。そうやって看護力が磨かれると思っています。
戴帽式に行き、改めて看護の大切さを考える事ができました。姪が現場にでたら是非話したいと思います。今はSCUという急性期に異動してまだ月日は浅いですが、みんなと患者さんに寄り添う看護をし、仲間と看護力アップしていきたいと思います。
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